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音楽 吉村弘 / Soft Wave for Automatic Music Box・ソフト・ウエイヴ オルゴールの音楽

音楽
07 /09 2021
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・1973年/2005年
・Composed by 吉村弘

前回の訪問でToy Pianoが展示されることを知り、是非とも行かなくては!ということで夏期休暇を召喚して神奈川県立近代美術館に。今回も時間を調べて開館時間ぴったりで入ってHayama Sound Logoを聴くはずが乗換でミスッてその後も読書に夢中で気付かず逗子ではなく戸塚に到着…せめて鎌倉で気付こうよという感じですが車内でもホームでもずっと読んでいた「山の上の交響曲」が面白すぎるのがいけない。
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・読了 日本SFの臨界点 中井紀夫 山の上の交響楽
SF・ホラー作家中井紀夫の傑作短編集。冒頭の短編、演奏し終えるのに数千年かかると云われる交響曲を200年間山上で演奏し続ける楽団を描いた"山の上の交響曲"からして傑作で800人の奏者が集結して挑む8百人楽章の壮大さ、音楽の奏でる一回性の美しさ、軽やかに綴られる奇想が心に残る短編集でした。ホラーチックな掌編や抒情的なSF、様々な作品が収録されている中で"山の上の交響曲"と共に気に入ったのが"花のなかであたしを殺して"。不死の人類学者ババトゥンデ・オラトゥンジが暮らすポモ・フムの村での暮らしぶりや独自の風俗、死生観が描かれているファンタジックなSFで柔らかな単語の語感も相まって色彩豊かな光景が目に浮かぶこれもまた美しい奇想文学でした。

開館音楽は残念ながら聴けなかったけど、間奏-彫刻の間で演奏機のSankyoリズミカエースとこの作品のロール楽譜を目に収めることができて満足。森林臨む全面ガラス張りの静かな部屋に置かれた古ぼけたトイピアノ、黒いケースにそっと収められたパンチ穴の開いたロール紙、静かな空間でトイピアノがロール紙を吞み込んでミニマルな音を奏でるのを想像してよりこの作品のことが好きになりました。
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過去の展示会のカタログが1冊300円とかコーヒー1杯の値段で投げ売りされててはからずもカバンを重くしてしまいました。表紙に載ってる桑山忠明の空間作品「作品としての展示室」は展覧会でもラインナップに入っていてミニマルに並んだアクリル板に沿って歩いていると身体感覚が広い空間に引っ張られていく中々に面白い体験でした。あと前回も魅入ってしまいましたが多田美波のPhase Spaceはぎしぎしと不穏なモーター音を立てて回転する鏡面に認識が歪んで溶けていくリアル裏世界ピクニックな体験でこれもお気に入り。

せっかくなので神奈川県立近代美術館から少し坂を上ったところにある山口蓬春記念館にも足を延ばして行ってきました。風花鳥月な日本的な光景が色鮮やかに描かれていて鮮やかな紅葉に浮かぶ凛として美しいキセキレイや北極熊の愛らしさに惹かれてポストカードも購入。作品と共に海を臨む美しい邸宅と庭園も素晴らしい名所でまた美術館とセットで訪問したいな。
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大きめの栞がわりに使おうかな。


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